骨代替インプラントを目的とした封鎖性の高いチタンスキャフォールドの開発

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Development of fine-connective titanium scaffold for bone implant

抄録

<p>我々はこれまで,生体内インプラントとしてチタン微粒粉の焼結によるチタン多孔体の開発を進めてきたが,多孔体構造のその拡大された材料表面積をより効果的に活用するため,早期の細胞接着性とそれによる癒合促進を目的とした表面処理を併せ持たせた,ハイブリッドチタンスキャフォールドの開発を行なっている。本課題はこの構造を骨代替材料としての応用を目的に評価検討をおこなった。チタン多孔体試料は,ふるい調整した球形チタンに対し,歯科用ワックスを溶解混合し,円盤型に成形した。冷却後に1,100℃焼結することでチタン多孔体を作成した。また同円盤サイズの純チタン片を対照群とした。試料片は未処理群,水酸化処理後のウレタン様処理をおこなったものを処理群に分類した。評価として,1) 骨芽細胞様細胞の播種による24時間および48時間での細胞接着性評価2) 5週齢ラットの頭蓋骨への埋入後,1週後および2週後に対皮下,および対骨の引き抜き性試験と組織切片評価,をそれぞれおこなった。1) 処理群は未処理群と比して約40%の接着細胞の増加が確認され,また多孔体試料では内部空孔への細胞の侵入も確認された。2) 純チタンの対照群は対皮下,対骨のいずれにおいても摘出時に脱落するほどの強度で高い癒合性は確認できなかった。多孔体試料では対皮下,対骨いずれにおいても癒合強度が処理群>未処理群となり,その差はいずれもおよそ1.3倍程度であった。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 475-475, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390285300181070336
  • NII論文ID
    130007885161
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.475
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ