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- 成田 雅美
- 東京都立小児総合医療センターアレルギー科
書誌事項
- タイトル別名
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- Prevention of Food Allergy: early introduction of complementary food and oral immune tolerance
- ~離乳食早期摂取による経口免疫寛容~
説明
<p>即時型食物アレルギーの発症予防には,食物抗原への感作予防と経口免疫寛容の誘導という2つの戦略がある.乳児アトピー性皮膚炎患者では皮膚バリア機能が低下した湿疹部位からの経皮感作がおこることが明らかになったが,食物感作の予防に有効な方法は報告されていない.しかし感作が成立後でも経口免疫寛容が誘導されれば食物アレルギーの発症を予防できる.最近のランダム化比較試験のメタ解析の結果,ピーナッツや鶏卵については生後4か月~6か月の早期摂取開始による食物アレルギー発症予防効果が認められている.わが国では数十年の間に鶏卵摂取開始が遅くなり平成19年には鶏卵摂取開始の目安が実情に合わせて7,8か月とされた.その後の知見をふまえ「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では鶏卵摂取開始が離乳食開始時期の生後5,6か月に変更された.食物抗原の離乳食早期摂取開始は,すでに食物アレルギーを発症した患者での症状誘発などに注意する必要はあるが,経口免疫寛容の誘導による食物アレルギー発症予防が期待される.</p>
収録刊行物
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- 日本小児アレルギー学会誌
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日本小児アレルギー学会誌 34 (3), 391-399, 2020-08-05
一般社団法人日本小児アレルギー学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285300183219200
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- NII論文ID
- 130007888872
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- ISSN
- 18822738
- 09142649
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可