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- 松井 照明
- あいち小児保健医療総合センターアレルギー科
書誌事項
- タイトル別名
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- Crustaceans and mollusks
説明
<p>甲殻亜門アレルギーは比較的頻度が高く,本邦を含め世界中で確認されているが,その有病率には地域差があり,消費量の多い国で多い.甲殻亜門の中では,エビのアレルギーの頻度が最も高いため,アレルゲンとしての解析が最も行われている.トロポミオシン(TM)はエビの主要なアレルゲンであるが,アレルギー患者における特異的IgE抗体陽性率には地域差が存在し,本邦での陽性率は高くない.TMは,エビ,カニが含まれる十脚目の間のみでなく,オキアミやシャコ等も含めて甲殻亜門間でのアミノ酸配列の相同性が高く,交差抗原性を示すが,軟体動物門やダニ等との交差抗原性も確認されている.甲殻亜門と交差抗原性を示すダニ及びダニのTMに対するIgE抗体陽性率の地域差は,TMの検査精度の地域差を生じる一因と推定される.TM以外にもアルギニンキナーゼ,ミオシン軽鎖,筋形質カルシウム結合タンパク,トリオースリン酸異性化酵素,ヘモシアニン,トロポニン等のアレルゲンが次々と報告されており解説する.</p>
収録刊行物
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- 日本小児アレルギー学会誌
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日本小児アレルギー学会誌 34 (3), 408-418, 2020-08-05
一般社団法人日本小児アレルギー学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285300183228160
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- NII論文ID
- 130007888890
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- ISSN
- 18822738
- 09142649
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可