慢性腎不全患者に行うフットケアの実際

  • 米村 朋代
    公益財団法人甲南会六甲アイランド甲南病院 慢性疾患看護専門看護師

書誌事項

タイトル別名
  • Management of Foot Care in Chronic Renal Failure
  • マンセイ ジンフゼン カンジャ ニ オコナウ フットケア ノ ジッサイ

この論文をさがす

抄録

 慢性腎臓病患者に対するフットケアの意義は, 高率で合併する末梢動脈疾患に対し, 早期から予防のための介入を行い, 下肢潰瘍の発生, 切断のリスクを回避させ, その人らしい生活が維持できるよう支援することである. 介入方法は, 腎機能低下時から患者にフットケアの必要性を指導し, 定期的な足の観察を習慣化する. また適度な運動を推奨し生活習慣病予防と筋力維持に努めるよう指導する. 維持透析患者に対しては, 高齢者の増加に伴いセルフケアが行えなくなることを踏まえ, 透析室で定期的な観察を行い, 胼胝削りや肥厚爪の除去など予防的なケアを行う. また異常を認めた場合は早期に治療が受けられるように支援をする. 患者は足に関心を寄せるようになっても, 自分の足が血流低下になると実感することは難しく, 繰り返し指導を行うことが重要である. また治療が必要になった時, 不安や恐怖から治療を拒否することもあり, 患者が後悔のない選択ができるよう情報提供を行い, 患者に寄り添い精神的な支援を行う. 看護師は患者の足を守るということを目標に, 知識技術を高め, 必要なシステムを構築するなどの対処を行っていく.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ