急性肝不全―病態解明:発症機序から肝再生まで―

  • 熊谷 公太郎
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学
  • 馬渡 誠一
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学
  • 井戸 章雄
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学

書誌事項

タイトル別名
  • Pathophysiology of acute liver failure from onset to liver regeneration

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抄録

<p>急性肝不全は致死的な疾患であり,肝移植以外に有効な治療法がない.急性肝不全の発症機序を知ることは新たな治療法を開発するためには不可欠である.今回われわれは急性肝不全の発症から肝再生まで中心的な役割を果たす単球,マクロファージに着目し,機序について概説する.発症から肝再生・修復までの過程は,肝細胞死の誘導,クッパー細胞の活性化,単球の肝組織への遊走・分化・増殖,炎症性マクロファージから抗炎症性マクロファージへの機能的リプログラミング,肝細胞増殖という経過で説明できる.またその過程にはさまざまな分子が関わっており,その発症機序に基づいた新規治療法が近年報告されており,今後の展開が期待される.</p>

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