音楽を持つ、音楽になる
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- 諏訪 淳一郎
- 弘前大学
書誌事項
- タイトル別名
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- パプアニューギニアの音楽ジャンルと時空間の生成
抄録
パプアニューギニア・マダン市周辺村落における在来舞踊とエスノポップ「ロコル歌謡」では、人はそれぞれのジャンル性について、それを演じたり聴取したりする身体技法の中に言説化し、いわば「音楽を持つ」営為として把握している。しかし、本来的には、それらの音楽が生成する時空間は、身体に音が鳴り響く過程で生じるアッサンブラージュすなわち「音楽になる」時空間である。それにもかかわらず、アッサンブラージュとしての音楽の時空間は現地の語りでは言説化されない。本発表では、こうした「音楽を持つ」ことと「音楽になる」ことの間に生じる「ずれ」に注目することにより、民族誌的データから両者が接合する局面を明らかにする。そして、現地の音楽ジャンルについて自明の境界線を持つ実体ではなく、それぞれが間断なく接合しながら生成する時空間のアッサンブラージュの連なりとなっていることを示す。
収録刊行物
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- 日本文化人類学会研究大会発表要旨集
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日本文化人類学会研究大会発表要旨集 2020 (0), A13-, 2020
日本文化人類学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285697595622144
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- NII論文ID
- 130007903909
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- ISSN
- 21897964
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可