看護師を対象としたワーク・ライフ・バランス調節力尺度の開発:信頼性・妥当性の検討

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タイトル別名
  • Development of A Scale to Assess Nurses’ Behavior When Striving for Work-Life Balance:An Examination of Reliability and Validity
  • カンゴシ オ タイショウ ト シタ ワーク ・ ライフ ・ バランス チョウセツリョク シャクド ノ カイハツ : シンライセイ ・ ダトウセイ ノ ケントウ

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抄録

<p>目的:看護師がワーク・ライフ・バランス(WLB)を獲得し自分で調節する行動力を評価できるWLB調節力尺度を開発することである。</p><p>方法:自由記述の調査データと文献検討に基づき34項目からなるWLB調節力尺度原案を作成した。3施設の公的医療機関の看護師380人を対象に原案に基づく質問紙調査を実施し,信頼性,妥当性を検証した。</p><p>結果:WLB調節力尺度原案の総合得点平均値は男性37.9点,女性38.7点,常勤看護職38.6点,非常勤看護職39.9点で性別,雇用形態別による平均値に差が認められ(P<0.001),分析の対象をもっとも有効回答者が多い常勤女性看護師222人とした。WLB調節力尺度原案34項目は項目分析により15項目が削除され,19項目に対し探索的因子分析を実施した結果11項目2因子のWLB調節力尺度となった。第1因子は«サポートを求める相談力»,第2因子は«自己コントロール力»と命名した。確証的因子分析によりモデルの適合度はGFI=0.930,AGFI=0.893,RMSEA=0.066(p<0.01)であった。本尺度と「看護職の仕事と生活の調和実現度尺度」で正の相関,「ワーク・ファミリー・コンフリクト(WFC)尺度」で負の相関を認め基準関連妥当性を確認した。尺度全体のクロンバックα信頼係数は0.78,再テスト法による級内相関係数は0.66であった。</p><p>結論: WLB調節力尺度は一定の信頼性,妥当性が検証された。</p>

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