一期的に切除したパラガングリオーマ併存胆嚢癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Single-stage Resection of Cholecystic Carcinoma with Comorbid Paraganglioma—A Case Report—
  • 症例 一期的に切除したパラガングリオーマ併存胆囊癌の1例
  • ショウレイ イチゴテキ ニ セツジョ シタ パラガングリオーマ ヘイソン タンノウガン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は79歳,女性.高血圧症にて通院中,心窩部痛にて受診.腹部造影CTにて胆嚢腫瘍と後腹膜腫瘍を指摘され,精査加療目的に入院した.後腹膜腫瘍はリンパ節転移などの可能性もあったが,MRI画像と合わせて胆嚢癌とパラガングリオーマの合併例と考えられた.さらに,機能診断として,血液検査・尿検査などにてカテコールアミンの高値を認めたため,確診を得て一期的に手術を施行した.胆嚢癌根治手術に引き続き,パラガングリオーマの摘出術を施行したが,下大静脈の後面に存在し,細小血管の流入が多く剥離に難渋し,術中に異常高血圧が一時的に生じた.しかし,術前に確診していたことから,麻酔医の適切な判断で安全に手術施行することができた.パラガングリオーマは消化器癌との合併例は稀であるが,リンパ節転移などとの鑑別を十分に行い,術中のトラブルに備えることが重要である.また,悪性腫瘍の可能性もあり,癌とともに厳重な経過観察が必要である.</p>

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参考文献 (3)*注記

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