オーク樽を用いた日本酒熟成による抗炎症成分抽出

  • 堀田 彰一朗
    福島県立医科大学医学部病態制御薬理医学講座
  • 前島 裕子
    福島県立医科大学医学部病態制御薬理医学講座
  • 重富 秀一
    福島県立医科大学医学部病態制御薬理医学講座 双葉厚生病院 福島県農協会館診療所
  • 下村 健寿
    福島県立医科大学医学部病態制御薬理医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Extraction of Anti-inflammatory Components of Oak Wood via the Aging Process of Japanese Rice Wine (<i>Sake</i>) in Oak Barrels
  • オークダル オ モチイタ ニホンシュ ジュクセイ ニ ヨル コウエンショウ セイブン チュウシュツ

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抄録

ウイスキー樽に用いられるオーク材には,抗炎症作用を有するバニリンとバニリン酸の前駆物質であるフェルラ酸が結合していることが知られており,オーク材から抽出できれば有効利用が期待される。しかし,今日にいたるまでオーク材からの有効な抽出法は報告されていない。今回,我々は日本酒の中に含まれる麹菌由来フェルラ酸エステラーゼに注目し,ウィスキー熟成用いられたオーク樽に日本酒を入れ,さらに熟成することでフェルラ酸,さらにはその酸化生成物であるバニリン,バニリン酸の抽出を試みた。その結果,2週間から2年間の熟成によりこれらの物質を多く含む日本酒を産生することに成功した。本方法はアルコール摂取による消化管や肝臓に対するストレスを一部緩和できる手法として将来の活用が期待できる。

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参考文献 (7)*注記

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