日本,ベトナムおよびインドネシア産米中のカドミウムおよびヒ素含有濃度と健康リスク評価

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タイトル別名
  • Analysis and Health Risk Assessment of Cadmium and Arsenic in Japanese, Vietnamese, and Indonesian Rice
  • ニホン,ベトナム オヨビ インドネシア サンマイ チュウ ノ カドミウム オヨビ ヒソ ガンユウ ノウド ト ケンコウ リスク ヒョウカ

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抄録

<p>本研究では,日本,ベトナムおよびインドネシアで栽培され,各国で販売されている精米(Oryza sativa L.)63試料を対象として,カドミウム(Cd)およびヒ素(As)濃度の測定を行い,米摂取による成人および小児のCdとAsの推定一日摂取量を算出した.精米中のCdおよびAs濃度は,誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)を用いて測定した.日本,ベトナムおよびインドネシア産米中のCd濃度の50%タイル値は0.036,0.035および0.022mg/kg,As濃度の50%タイル値は0.101,0,142および0.038mg/kgであった.また,3か国の米のCdおよびAs濃度を比較したところ,Cd濃度では有意差は認められなかったが,ベトナム産米のAs濃度は日本およびインドネシア産米よりも有意に高かった.3か国の米からのCdあるいはAs摂取による成人と小児への非発がん性へのリスクを評価するため,Target hazard quotient (THQ)を算出した.3か国の米において,CdあるいはAs摂取による小児のTHQの50%タイル値は成人のTHQの50%タイル値よりも高かったが,これらのTHQの50%タイル値は1未満であり,非発がん性への健康リスクが低い可能性が示唆された.</p>

収録刊行物

  • 食品衛生学雑誌

    食品衛生学雑誌 61 (5), 192-199, 2020-10-25

    公益社団法人 日本食品衛生学会

参考文献 (33)*注記

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