ナノ粒子を活用した近赤外膜電位センサーによる神経活動の可視化
-
- 高橋 光規
- 山梨大学大学院総合研究部医学域
この論文をさがす
抄録
脳神経系は,神経細胞の膜電位変化に伴って神経伝達物質をやりとりし,情報処理を達成している.近年,膜電位を光学顕微鏡で可視化するセンサーを用いることで,こうした神経細胞の膜電位を低侵襲・ハイスループットで測定できるようになった.しかし,膜電位センサーの多くは,励起光として波長500nm以下の可視光を必要とする.こうした短波長光は,生体組織内での散乱や自家蛍光によるSN比の低下,光毒性といった問題を引き起こしやすい.最近,Duらは近赤外光で励起可能なナノ粒子を活用し,これらの課題を克服する膜電位センサーを報告したので,本稿で紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Chamberland S. et al., eLife, 6, e25690(2017).<br>2) Abdelfattah A. S. et al., Science, 365, 699-704(2019).<br>3) Liu J. et al., J. Am. Chem. Soc., 142, 7858-7867(2020).
収録刊行物
-
- ファルマシア
-
ファルマシア 56 (11), 1043-1043, 2020
公益社団法人 日本薬学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390286426514552192
-
- NII論文ID
- 130007933955
-
- ISSN
- 21897026
- 00148601
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可