後腹膜原発異所性肝細胞癌の1例

DOI Web Site Web Site 参考文献32件 オープンアクセス
  • 林下 晃士
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 打田（小林） 佐和子
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 吉田 香奈子
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 小田桐 直志
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 小谷 晃平
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 元山 宏行
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 藤井 英樹
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 萩原 淳司
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 宮崎 徹
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵外科学
  • 西岡 孝芳
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵外科学
  • 新川 寛二
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵外科学
  • 田中 肖吾
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵外科学
  • 榎本 大
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 田守 昭博
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
  • 久保 正二
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵外科学
  • 河田 則文
    大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学

書誌事項

タイトル別名
  • A case of ectopic hepatocellular carcinoma originating from the retroperitoneum
  • 症例報告 後腹膜原発異所性肝細胞癌の1例
  • ショウレイ ホウコク アトバラマク ゲンパツイショセイ カン サイボウ ガン ノ 1レイ

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説明

<p>症例は59歳，女性．腹腔内腫瘤の精査・加療目的で入院となった．腹部ダイナミックCT像上にて肝外側区域背側から膵上縁におよぶ，動脈相で辺縁が不均一に濃染し，門脈相でwash outを呈する90 mm大の腫瘤を認めた．AFPおよびPIVKA-IIの上昇もあり，尾状葉原発肝外突出型肝細胞癌と診断し開腹したところ，腫瘤は肝と線維性癒合のみであったが，総肝動脈が腫瘤を貫いており，同部位を遺残する摘出術を施行した．病理学的に低分化型異所性肝細胞癌と診断した．遺残部位の増大に対しレンバチニブメシル酸塩（レンバチニブ）を導入し，開始2カ月間の画像検査で部分奏効と判定したものの，開始後3カ月には腫瘍が増大したため進行（PD）と判断し，Best supportive careに移行した．レンバチニブ開始後132日で癌死した．進行異所性肝細胞癌に対してレンバチニブを投与した報告はなく，貴重な症例と考えられた．</p>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 61 (11), 597-606, 2020-11-01

    一般社団法人　日本肝臓学会

参考文献 (32)*注記

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