播種性帯状疱疹に伴う多発根神経炎の1例

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タイトル別名
  • A case of polyradiculoneuritis associated with disseminated herpes zoster

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説明

<p>34歳男性,播種性(汎発性)帯状疱疹(herpes zoster,以下HZと略記)に続き,右優位の下肢筋力低下,次いで上肢筋力低下を生じ,顔面・体幹・右下肢の皮疹・神経根性疼痛を認めた.髄膜炎を併発し,腰椎MRIにおいてL2~L5神経根の高信号と造影増強を認め,頸椎MRIでも同様の所見を示した.末梢神経伝導検査では右腓骨神経で遠位潜時延長,運動神経伝導速度低下,F波は消失し,併せて右脛骨神経F波潜時が軽度延長し,右優位多発根神経炎の所見であった.播種性HZから伝播した水痘-帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus,以下VZVと略記)が右L3~L4領域を中心とした皮疹から末梢神経を逆行性に脊髄神経節に到達し,多発根神経炎を惹起した可能性を推定した.</p>

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 60 (11), 786-790, 2020

    日本神経学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (3)*注記

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