水産物のブランド化の取り組みの効果と課題

書誌事項

タイトル別名
  • Effects and Problems on the Effort of Branding of Marine Products from the Viewpoint of Both of Production Area and Whole Fisheries Structure
  • 水産物のブランド化の取り組みの効果と課題--産地の視点,水産業全体の視点
  • スイサンブツ ノ ブランドカ ノ トリクミ ノ コウカ ト カダイ サンチ ノ シテン スイサンギョウ ゼンタイ ノ シテン
  • 産地の視点,水産業全体の視点

この論文をさがす

抄録

<p>輸入水産物の増加等に伴う魚価低迷を少しでも打破しようと1990年代から産地側から開始された水産物のブランド化の取り組みは,2000年代以降は地域ブランドも加わり,現在,乱立といえるほどに多数である。このような個別産地のブランド化の取り組みに対しては,水産物の価格向上や地域の活性化が期待されることから,これまで研究者も無批判に支援しがちであったが,現在,水産物流通や漁業全体の構造に与える影響も含めてその効果と課題について冷静に考えることが必要なのではないだろうか。このシンポジウムでは,水産物のブランド化の取り組みについて天然生鮮水産物を中心に,産地と水産業全体の両方の視点から効果と課題について検討する。</p><p>第一の論点は,供給の量や質,その継続性など制御できない部分が大きく,製品開発,販売チャネル管理が難しいという水産物の基本的な性格を持つ天然生鮮水産物ブランドの差別化と主体のあり方である。第二にはブランド化の取り組みを行う産地の取り組みの効果と問題である。第三に2000年代になって展開してきた地域ブランドの意味と効果についてである。第四に,少数品目の直接販売を促す性格を持つ水産物ブランドの取り組みが漁業構造全体や水産物流通に与える影響についてである。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ