シリンジ吸引牽引法を利用して摘出した頸部深在性脂肪腫2例

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タイトル別名
  • Two cases of deep-seated lipoma in the neck resected using the syringe aspirating traction method

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筋肉や血管,神経が複雑に存在する頸部に発生した深在性脂肪腫の治療は,合併症の回避とともに整容面を考慮した皮膚切開が求められる。われわれは,シリンジ吸引牽引(syringe aspiration traction : 以下,SAT)法を用いて皮膚小切開で2例の脂肪腫を摘出したので報告する。SAT法は,牽引する力が一点に集中しないため脂肪腫の薄い被膜が比較的破れにくく,また被膜が破れても実質をシリンジ内に吸引しながら牽引できる。適切に脂肪腫と切開創をそれぞれ牽引することで腫瘍径より小さな切開創でも良好なワーキングスペースを得ることができ頸部の深在性脂肪腫に対して安全な方法であった。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 30 (2), 259-264, 2020

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (4)*注記

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