オホーツク海南部の沿岸で発生した流氷によるシャチのストランディング

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  • Ice-related Strandings of Killer Whales at Shore in the Southern Okhotsk Sea

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抄録

<p>シャチは世界の海洋に広く分布し,季節海氷域や海氷が周年見られる海域(多年氷域)にまで回遊する.沖合形成海氷が存在する最も低緯度のオホーツク海南部にもシャチは普通に観察される.ところがこの海域の北海道,樺太(サハリン),択捉島の沿岸では1925–2016年に8件の漂流する海氷(流氷)によるシャチのストランディングが観察されている.これはおおよそ10年に1度の頻度である.座礁を起こした流氷の厚みや密度はさまざまで,流氷原の本体から先端部,さらには流氷原の切れ端の場合があり,氷の大きさも大きな氷盤から砕け氷まであった.シャチの座礁に対する住民の対応は1970年代までは食料利用であったが,21世紀には救出活動が試みられるなど劇的に変化した.</p>

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