保健医療分野への認知行動療法の適用と課題―身体疾患のチーム医療と認知行動療法―

書誌事項

タイトル別名
  • Team Intervention and Cognitive Behavioral Therapy for Patients with Chronic Physical Disorders
  • ホケン イリョウ ブンヤ エ ノ ニンチ コウドウ リョウホウ ノ テキヨウ ト カダイ : シンタイ シッカン ノ チーム イリョウ ト ニンチ コウドウ リョウホウ

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抄録

<p>身体疾患患者は、それぞれの疾患に特有な問題を抱えている。たとえば、がん患者は診断や余命の告知が衝撃や絶望をもたらす。心疾患や糖尿病患者はセルフケアや長期療養に伴う苦痛が大きい。これらの心理社会的問題や苦痛の改善に、認知行動療法(Cognitive behavioral therapy: CBT)が有用であることが先行研究で明らかにされてきた。がんのCBTは、認知療法、行動活性化療法、問題解決療法、マインドフルネス認知療法などで構成される。一方で心疾患や糖尿病のCBTは認知療法、生活習慣改善を目指す行動療法が用いられることが多い。チーム医療において、上記の身体疾患患者に対するCBTを適用していくために、公認心理師の役割や行動コンサルテーションなどのCBT活用方法について議論する必要がある。今後はさらにエビデンスを蓄積し、身体疾患患者に広く心理的支援が提供されることが求められている。</p>

収録刊行物

  • 認知行動療法研究

    認知行動療法研究 46 (2), 79-88, 2020-05-31

    一般社団法人 日本認知・行動療法学会

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