胃腎シャントが自然退縮した肝細胞癌門脈浸潤合併胃静脈瘤の1例

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タイトル別名
  • A case of spontaneous occlusion of gastro-renal shunt associated with gastric varices combined with hepatocellular carcinoma accompanied by portal vein tumor thrombus
  • 症例報告 胃腎シャントが自然退縮した肝細胞癌門脈浸潤合併胃静脈瘤の1例
  • ショウレイ ホウコク イジンシャント ガ シゼンタイシュクシタ カン サイボウ ガン モンミャク シンジュン ガッペイ イ ジョウミャクリュウ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は72歳女性.肝細胞癌(HCC)の治療を繰り返していた.2014年2月の腹部造影CTにて,HCCの門脈本幹への腫瘍塞栓(PVTT)と巨大な胃腎シャント(GRS),上部消化管内視鏡検査にてLg-cf, Cw, F3, RC0の胃静脈瘤(GV)を認めた.肝内門脈右一次分枝の血流は保たれており,同年5月,HCCに肝動脈化学塞栓術(TACE),同年6月,PVTTに放射線治療(60 Gy)を施行し,同年8月にGVに対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)予定とした.しかし,B-RTO前の上腸間膜動脈,脾動脈造影いずれにおいてもGRSがほぼ描出されず,GRSの血栓化と退縮を確認した.GRS自然退縮の原因として,PVTTの縮小による求肝性門脈血流の回復が考えられた.巨大なGRS自然退縮の症例は現在までに報告がなく,きわめて興味深い症例であったため,報告する.</p>

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