農業分野における気候変動影響と適応策:茨城県常総市での2019年農家アンケート調査

書誌事項

タイトル別名
  • CLIMATE CHANGE IMPACTS AND ADAPTATIONS IN THE AGRICULTURAL SECTOR: 2019 SURVEY OF FARMERS’ PERCEPTIONS IN JOSO CITY, IBARAKI

抄録

<p> 本稿は,2019年12月に茨城県常総市の農業従事者を対象に実施したアンケート調査から,農業分野における気候変動影響と適応策の現状と課題を議論する.その際には,空間情報解析と統計解析を組み合わせて考察する.</p><p> 調査の結果,8割以上の農家が収量低下,生育不良,病虫害などの天候被害の経験を有しており,その要因に高温,多雨等を挙げていた.実践中の適応策には農薬,防除,水やりの変更等の順に回答が多く,将来的な適応策には栽培品種の変更,栽培時期の変更,作物転換も視野に入れた回答が見られた.さらに,こうした適応実践には被害経験の有無,気候変動の実感,適応の認知等の複数要因が関与していることが明らかとなった.</p>

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