インターネット通販の拡大と宅配クライシス

  • 塚原 康博
    明治大学情報コミュニケーション学部 教授

書誌事項

タイトル別名
  • The Increase in Online Shopping and the Home Delivery Crisis
  • Examining the Feasibility of Redelivery Charging
  • ─再配達の有料化の実現可能性に関する調査研究─

説明

<p>本研究では、インターネット通販の拡大を背景とする宅配クライシスの問題を取り上げ、それをもたらした要因、それを解決もしくは緩和するための方策を考察した。本研究では、さまざまな方策のうち、再配達の有料化に注目し、その実現可能性について、全国調査の結果を基に検討した。この調査の結果から、再配達を有料化すると、多くの回答者に行動変容が生じ、1 回目での受け取りが増えるので、再配達の削減が期待できる。また、有料化の導入に際しては、多くの回答者が再配達の配送料に対して支払う意思を示している。有料化における配送料の金額設定に関しては、回答者による支払い可能な金額の最頻値、中央値、平均値が参考になるが、配達される品物の金額が10000 円以内のケースにおいて数百円程度であると考えられる。有料化で得た収入は、宅配ボックスの設置数の増加や配送員の増員などに活用できる。全国調査の結果から再配達の有料化は実現可能であり、宅配クライシスを緩和する効果は得られると期待できる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390286981381226112
  • NII論文ID
    130007980513
  • DOI
    10.11430/jsicr.38.3_1
  • ISSN
    21863083
    02894513
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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