中山間地域における光環境の差異が水稲の収量に与える影響の定量的評価

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  • Effect of Light Environment Differences on the Paddy Rice Yield in the Mountainous Area
  • チュウサンカン チイキ ニ オケル コウカンキョウ ノ サイ ガ スイトウ ノ シュウリョウ ニ アタエル エイキョウ ノ テイリョウテキ ヒョウカ

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抄録

<p>本研究では,新潟県十日町市東下組地区の水田圃場において気象環境測定および水稲の収量調査を3年間実施し,中山間地域の複雑地形による光環境の差異が水稲収量に与える影響を定量的に評価した.その結果,異なる光環境下にある2つの圃場(以下,強光圃場,弱光圃場;弱光圃場の日射量は強光圃場の80%程度)で生長した水稲の収量に有意差は認められなかった.その要因として,1)1m2あたりの全籾数(シンク能)が出穂前60~30日間の積算PPFDと有意な正の相関があること,2)弱光圃場の個葉の光合成能力が弱光条件への調節機能により高くなること,3)強光圃場では相対的に大きいシンク能を満たすのに十分な光合成生産ができず登熟歩合が弱光圃場と比較して低くなること,が挙げられる.以上の結果は中山間地域での収量を予測するモデル化技術や気象環境を利用した農業技術の開発の一助となる.</p>

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