O-2-G42 名古屋市重症心身障害児者施設における医師確保対策

DOI
  • 二村 真秀
    名古屋市重症心身障害児者施設 ティンクルなごや
  • 中村 有里
    名古屋市重症心身障害児者施設 ティンクルなごや 東海学園大学 スポーツ健康科学部

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抄録

目的 名古屋市重症心身障害児者施設は2015年4月に開設され、5月から入所が開始された。医療型施設のため一定数の医師確保が必要であり、特に日直、宿直(以下、当直)医師確保が難渋することを予測した。そのため名古屋市および大学関係者と連携し対策を講じているので、その現状について報告する。 方法 開設前準備期間から名古屋市病院局を通じて名古屋市立大学内科系医局、名古屋市立西部医療センター内科医局、また演者の勤務履歴から名古屋市立大学小児科医局、愛知医科大学消化器内科医局、小児科医局、新生児科医局と連絡をとり、勤務条件を提示して当直担当医師派遣を依頼した。 結果 各医局で担当する曜日を以下のように決めることができた。月曜日、水曜日は名市大消化器内科、木曜日は同呼吸器内科または血液内科、火曜日は愛知医大消化器内科、金曜日は同小児科または新生児科、土曜日は日直が西部医療センター呼吸器内科、宿直が愛知医大消化器内科、日曜日は名市大小児科の有志(一部は愛知医大小児科)。毎月、各医局から担当医師名の連絡が得られることとなった。ただし、祝日、振替休日、年末年始は別に担当医師を募ることとした。診療科別人数は、内科系26名、小児科(新生児科も含む)18名、大学院生が中心となった。 考察 大学医局との連携をとることにより、難渋が予測された当直医師確保が可能となった。長所として、当直業務を通じて障害児者医療、療育に関心をもつ医師が少しでも増えることが期待できる。また子育て中の女性医師の勤務として相応しいと認知されることも期待できよう。短所として、当直医師が日々変わるので当直医師への引き継ぎが煩雑なこと、同時に看護スタッフの戸惑いがあるかもしれないこと、当直表作成時には誤りがないように注意することなどがあるが、短所よりも長所の方が大きいと考えている。<開示すべき利益相反状態はありません>

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