腹壁膿瘍で発見された爪楊枝による小腸腹壁穿通の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Small Bowel Perforation by a Toothpick Presented with Abdominal Abscess Formation
  • 症例 腹壁膿瘍で発見された爪楊枝による小腸腹壁穿通の1例
  • ショウレイ フクヘキ ノウヨウ デ ハッケン サレタ ツマヨウジ ニ ヨル ショウチョウ フクヘキセンツウ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は盲腸癌のため開腹結腸右半切除術を施行された既往のある,73歳の男性.2カ月前に焼肉摂取後に腹痛,下痢が出現し,他院にてカンピロバクター腸炎の診断で抗菌薬治療が行われた.その後,下痢の改善を認めたものの腹痛が持続し,臍上部の皮膚に発赤を伴うようになった.CTにて消化管異物による消化管腹壁穿通の診断となり,当院を紹介受診した.開腹手術が施行されたが,術中所見では吻合部を中心に腹壁に強固な癒着が形成され,膿瘍はその口側に直径4cm程度の硬結として認識された.切開して膿瘍内を観察すると,吻合部から約5cm口側の回腸を爪楊枝が穿通し膿瘍内を通過,腹壁に到達していた.異物除去後に小腸楔状切除術を施行した.術後経過は良好で,術後8日目に退院した.消化管異物が腸管を穿通し,腹壁にまで貫通して診断された報告例は比較的稀であり報告する.</p>

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参考文献 (1)*注記

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