外傷傷病者に対する修正下顎挙上法の検討

  • 吉川 孝次
    広島国際大学大学院医療・福祉科学研究科 広島国際大学保健医療学部救急救命学科
  • 安田 康晴
    広島国際大学大学院医療・福祉科学研究科 広島国際大学保健医療学部救急救命学科
  • 二宮 伸治
    広島国際大学大学院医療・福祉科学研究科 広島国際大学保健医療学部医療技術学科
  • 山本 弘二
    広島国際大学保健医療学部救急救命学科
  • 友安 陽子
    広島国際大学保健医療学部救急救命学科
  • 坂口 英児
    広島国際大学保健医療学部救急救命学科

書誌事項

タイトル別名
  • A study of modified jaw-thrust maneuver for trauma-injured patients: Comparison of index finger method and thumb method
  • 外傷傷病者に対する修正下顎挙上法の検討 : 示指法と母指法の比較
  • ガイショウ ショウビョウシャ ニ タイスル シュウセイ カガクキョジョウホウ ノ ケントウ : ジシホウ ト ボシホウ ノ ヒカク
  • ―示指法と母指法の比較―

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説明

<p>修正下顎挙上法には母指法と示指法がある。JPTECTMガイドブックや救急救命士標準テキストに母指法が記載されているが,JPTECTMプロバイダーコースでは母指法が実施困難であるとの意見がある。修正下顎挙上法の母指法と示指法,どちらの方法が最良か比較検討することを目的に以下の実験を行った。確実性と難易度は救急隊員29名に対し,高機能患者シミュレータを用い,気道確保の成功率と主観的に難易度を評価した。成功率は示指法(96.5±1.4%)と母指法(72.6±23.8%)で,母指法に比べ示指法が有意に高く,主観的な難易度の中央値は,示指法が4.0(4.0-4.5),母指法が2.0(2.0-3.0)で,母指法に比べ示指法が有意に難易度が低かった(p<0.05)。下顎挙上時に加わる下顎角への平均圧力は,示指法(116.8±55.9kPa),母指法(72.5±32.7kPa)で,示指法が母指法に比べ有意に高かった(p<0.05)。示指法は母指法に比べ確実性が高く,難易度が低いのは下顎角への圧力が高かったからと考えられた。よって,修正下顎挙上法は示指法を推奨すべきである。</p>

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