下行大動脈狭窄症(middle aortic syndrome)に対する上行大動脈-腹部大動脈バイパス術の1例

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タイトル別名
  • Ascending-to-Abdominal Aortic Bypass Grafting in a Case of Middle Aortic Syndrome

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説明

<p>成人の症候性大動脈狭窄症は,二次性高血圧症や心不全,腹部臓器灌流障害,下肢虚血などの合併症をひき起こすため,内科的管理による予後は不良である.カテーテルを用いた血管内治療や外科的手術の報告があるが,治療法について一定の見解は得られていない.症例は82歳女性,高血圧と心不全で入院し,内科的管理に難渋したため手術の方針とした.人工心肺による循環補助を使用し,心停止下で中枢側吻合を行い,上行大動脈から腹部大動脈へのバイパス術を施行した.大口径人工血管を心嚢腔から直接後腹膜腔へ誘導した非解剖学的な経路であった.高侵襲手術であったが,良好な転帰をたどった.本治療例がmiddle aortic syndromeに対する根治治療の1つとして有用と考えられたため報告する.</p>

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