計量テキスト分析を用いた加賀脳卒中地域連携クリニカルパスと従来型診療情報提供書との情報量比較

  • 池永 康規
    やわたメディカルセンター リハビリテーション科 加賀脳卒中地域連携協議会

書誌事項

タイトル別名
  • Quantitative text analysis and comparison of the amounts of information contained in the Kaga regional cooperation clinical pathway for strokes and conventional medical information letters
  • ケイリョウ テキスト ブンセキ オ モチイタ カガ ノウソッチュウ チイキ レンケイ クリニカルパス ト ジュウライ カタ シンリョウ ジョウホウ テイキョウショ ト ノ ジョウホウリョウ ヒカク

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抄録

<p> 脳卒中地域連携クリニカルパス(以下、脳卒中連携パス)を従来型の診療情報提供書と比較し情報量の相違を調査した報告はない。そこで石川県で使用されている加賀脳卒中連携パス(以下、加賀パス)の情報量に着目し、従来型の診療情報提供書(以下、非加賀パス)との相違を、計量テキスト分析を用いて比較したので報告する。</p><p> 2015年4月から2016年3月まで当院回復期リハビリテーション(以下、リハ)病棟に転院となった脳卒中患者が持参した、加賀パス10例と非加賀パス10例を分析対象とした。文章をテキストデータ化し、フリーウェアのKH Coderを用いて計量テキスト分析を行った。名詞を抽出し国際生活機能分類(以下、ICF分類)に従いコード化した。頻出上位5%以上の語を用いた共起ネットワーク分析を行いカテゴリー化の相違を比較した。</p><p> 年齢、男女比、発症から転院までの日数、疾患構成、機能的自立度評価法点数に統計学的有意差は存在しなかった。非加賀パス群と比較し、加賀パス群には1.6倍の語数、2倍の文数が含まれていた。ICF分類比較では参加以外のカテゴリーで加賀パス群の単語数が多かった。共起ネットワーク分析では非加賀パス群は5種類のカテゴリー共起であったが、加賀パス群では17種類のカテゴリーが共起された。</p><p> 加賀パスは非加賀パスよりも情報量が豊富である。急性期、回復期情報共有においては加賀パスを使用することが望ましい。</p>

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