パスパッケージとしての肺炎クリニカルパスの作成とその使用経験

書誌事項

タイトル別名
  • Making of a pneumonia clinical pathway and the in-use experience as a clinical pathway package
  • パスパッケージ ト シテ ノ ハイエン クリニカルパス ノ サクセイ ト ソノ シヨウ ケイケン

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説明

<p>目的:我々は、肺炎診療の標準化のため、ガイドラインに準拠した抗菌薬を選択可能なパスパッケージとしてのクリニカルパス(パス)を作成した。今回我々は、パスの適用群と非適用群で、DPCデータの解析で肺炎抗菌治療におけるパスの有用性が実証されるか検証した。</p><p>方法:DPCコード上「肺炎・急性気管支炎・急性細気管支炎」に分類された患者を、DPCデータを用い、パス適用群・非適用群で比較検討した。</p><p>結果:患者の年齢・性別・入院日数・死亡率に、適用群・非適用群で有意差は認めなかった。一方、A-DROPシステムで判定した重症度は適用群で有意に重症の割合が多かった。また、適用群では中等症で有意に入院日数が少なかった。適用群のほうが1日当たりの請求金額が高かった。</p><p>考察:当院の肺炎診療は複数の内科系診療科が受け持つため、診療の標準化に難渋している。症例数の多い肺炎診療では解析症例数も膨大になるなど、パス化の効果が判定しにくい。今回DPCデータに基づき、パス適用群・非適用群を比較することで、パスの有用性が確認できたと考える。</p><p>結論:当院で作成したパッケージとしての肺炎パスは、DPCデータの解析上当院の肺炎診療に有用であると考えられた。</p>

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