大釈同異論再考

書誌事項

タイトル別名
  • Rethinking the “Dai Shaku dōi ron”
  • ダイシャクドウ イロン サイコウ

この論文をさがす

抄録

<p> 本稿は、日本密教において「教主」を論ずる上で問題となる、「大日如来と釈迦との関係性は如何なるものなのか」という「大釈同異論」について論じたものである。大釈同異論とは、大日如来と釈迦を同体と見るのか、別体と見るのかという議論である。従来、台密は大釈同体、東密は大釈別体を主張するとされてきた。</p><p> しかし、東密諸学匠の記述を改めて精査してみると、従来言われていていた、「東密は大釈別体」とは異なる見解が多くみられた。すなわち、東密内で大釈別体を支持する学匠はごく一部であり、多くの学匠が大釈同体を主張しているのである。</p><p> したがって本稿は、従来言われていた「東密は大釈別体を支持する」という見解を否定するものである。</p>

収録刊行物

  • 智山学報

    智山学報 69 (0), 411-428, 2020

    智山勧学会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ