看護実践能力向上に不可欠な臨床看護師の学習行動の探求

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タイトル別名
  • Key Learning Behaviors that Contribute to the Improvement of Practical Nursing Competence
  • カンゴ ジッセン ノウリョク コウジョウ ニ フカケツ ナ リンショウ カンゴシ ノ ガクシュウ コウドウ ノ タンキュウ

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抄録

継続学習を推進させる行動は,看護実践能力の一つの重要な要素といえ,臨床看護師は看護実践能力向上のために,日々何らかの学習行動を展開している。本研究の目的は,看護実践能力向上に不可欠な臨床看護師の学習行動を明らかにすることであった。臨床看護師 522 名に無記名の自記式質問紙を配布し,記述文で回答を求めた。253 名の回答者から臨床経験が 5 年以上の中堅・熟練看護師 227 名を抽出し,テキストマイニングで分析した。その結果,言及頻度が高かった主要語(キーワード)は,名詞では『自分』『研修』『先輩看護師』『実践』『勉強会』『経験』『カ ンファレンス』などであった。動詞では『行動する』『振り返る』『知る』『聞く』『調べる』などであった。看護実践能力向上に不可欠な看護師の学習行動は,主成分分析とクラスター分析による類型化から【患者看護の実践を通した学習】【調べる・聞く行為を通した学習】【知識・技術・コミュニケーションを通した学習】【積極的な事前学習】【上司・先輩看護師が放つ職場環境下での学習】【失敗を通した学習】であった。看護実践能力向上に不可欠な看護師の学習行動には,実務経験の最中に展開できる能動的な行動力が求められた。なかでも特に,【調べる・聞く行為を通した学習】は,看護実践能力向上に不可欠な看護師の学習行動を考える上で最も特徴的で重要と考えられた。

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