環境配慮工場における二酸化炭素削減技術導入の影響評価

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タイトル別名
  • Impact assessment of introducing carbon dioxide reduction technologies in an environmentally friendly factory

説明

環境意識の高まりを受けて、工場を有する製造業の多くは再生可能エネルギーの導入に留まらず、直接的な二酸化炭素の排出削減にも積極的である。電力需要に対する再生可能エネルギーの普及に比べ、熱需要に対しては未だ化石燃料が主流であり、二酸化炭素排出源のままである。解決策の一つとして木質バイオマスによる熱利用、そこから排出される二酸化炭素を直接回収するシステム(Carbon Capture Storage, 以下CCS)があり、効率的な二酸化炭素削減手法としての潜在的価値が注目されている。本研究の目的は、環境配慮工場が将来利用可能な二酸化炭素削減技術を想定し、システム・ダイナミクスを用いたシミュレーションにより、技術の導入効果と費用を定量評価することである。太陽光発電、バイオマスの熱利用技術、CCSを評価対象とするシミュレーション結果によって、太陽光発電の二酸化炭素削減量に対するコストを15,000円/トン-CO2とする時、そこにCCSを加えたシナリオにおいて、より多くの二酸化炭素を削減しながら、CCS技術進歩に伴い30年後には14,000円/トン-CO2まで下がる可能性を示した。本モデルは、相互に関連し合う多数の条件を設定できる拡張性と柔軟性を持ち、二酸化炭素削減効果を定量的に比較評価し、長期的な視点で効率的な二酸化炭素削減施策の意思決定に貢献することができる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390287907270427904
  • NII論文ID
    130008033744
  • DOI
    10.24803/sdjapan.19.0_1
  • ISSN
    24342025
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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