栄養サポート・がん悪液質専門外来における進行がん患者と家族への心理社会的アプローチと多職種連携による統合ケアの臨床的意義

  • 天野 晃滋
    国立がん研究センター中央病院緩和医療科 愛知医科大学大学院緩和・支持医療学
  • 木内 大祐
    国立がん研究センター中央病院緩和医療科
  • 石木 寛人
    国立がん研究センター中央病院緩和医療科
  • 松岡 弘道
    国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科
  • 里見 絵理子
    国立がん研究センター中央病院緩和医療科
  • 森田 達也
    聖隷三方原病院緩和支持治療科

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Implications of the Interdisciplinary Psychosocial Approach and Integrative Care for Patients with Advanced Cancer and Family Members in the Nutritional Support and Cancer Cachexia Clinic

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抄録

<p>人は生きるために食べるが,食事は社会的存在である人にとってそれ以上の意味をもつ.進行がん患者は,腫瘍・治療の副作用・がん悪液質のため「食べないといけないが食べられない」「食べるようにしているが痩せてしまう」というような食欲不振・体重減少を主因とする食に関することで苦悩し,生活をともにする家族も患者とは異なる苦悩を有することが近年の研究でわかってきた.これらを踏まえ,われわれは患者と家族の食に関する苦悩のような心理社会的苦痛における緩和ケア・サポーティブケア・栄養ケアを統合した多職種連携ケアの重要性を指摘し,患者と家族の食に関する苦悩の評価尺度を作成している.現時点では,患者と家族の食に関する苦悩のケアは世界的に確立されておらず,これら苦悩の多職種による統合ケアを開発すること,さらにこの統合ケアの効果を検証すること,また将来的には,本邦のがんセンター・がん診療拠点病院での実践・普及を目指す.</p>

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参考文献 (24)*注記

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