禁煙治療を終了した成功者と不成功者が感じた禁煙効果の違い
書誌事項
- タイトル別名
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- -通院時の禁煙チェックリストの分析-
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抄録
要 旨<br> 目的:A病院で禁煙治療が開始され5年が経過、185名が終了しており、成功率は60%である。より多くの患者の禁煙成功を支援するためには、どのような介入が必要なのか検討するため、禁煙成功者と不成功者の自己申告による禁煙効果の違いを明らかにする。<br> 方法:2011年4月~2016年3月の間に禁煙治療に全5回通院した患者リストから、禁煙成功者50名、不成功者20名を無作為に選定した。データは、2~5回目の通院時に記入した25項目からなる高橋裕子編「禁煙効果チェックリスト」を用いた。分析は、禁煙成功者と不成功者の差を、回数を層とした層別カイ二乗検定の統計量Mantel-Haenszel検定から求めた。検定にはSPSS Ver22を用いた。<br> 倫理的配慮:データ使用に関して治療開始時に包括同意を得ており、個人が特定されないよう配慮した。また所属機関の倫理委員会の承認を得た。<br> 結果:男性60名(85%)女性10名(15%)、平均年齢は58.8歳であった。成功者に有意差があった項目は、「タンが減った」<0.001、「呼吸しやすくなった」<0.001、「息が続くようになった」0.002であった。さらに「火事の心配が減った」0.001、「たばこの買い置きがあるか心配しなくてよくなった」<0.001の心配事など、「気持ちがラクになった」<0.001など精神面に関する項目に有意差がみられた。また、「歯にヤニがつかなくなった」0.002、「口臭や体臭を気にしなくてよくなった」0.009にも有意差が見られた。<br> 考察:禁煙成功者は呼吸機能の改善により、「呼吸しやすくなった」「タンが減った」など身体的負担が軽減されていた。また、心配事など精神面に関する項目にも有意差がみられたことから、禁煙成功者は心配やストレスから解放される効果を実感することで、禁煙に対し意欲が高まると思われる。禁煙効果は、自己効力に関連した行動変容の先行要件である結果予測にあたる。この体験を強化する介入により、自信を高め、禁煙成功に繋がると考える。
収録刊行物
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- 禁煙科学
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禁煙科学 vol.11 (01), 1-5, 2017
日本禁煙科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390288225751713664
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- NII論文ID
- 130008047899
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- ISSN
- 18833926
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可