口腔癌手術時の気管切開チューブ抜管から3日後に頸部,前胸部に生じた皮下・縦隔気腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of subcutaneous and mediastinal emphysema three days after removal of a tracheostomy tube for oral cancer surgery
  • コウクウ ガン シュジュツジ ノ キカン セッカイ チューブ バツカン カラ 3ニチ ゴ ニ ケイブ,ゼン キョウブ ニ ショウジタ ヒカ ・ ジュウカクキシュ ノ 1レイ

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抄録

<p>皮下および縦隔気腫は口腔および顎顔面領域の手術において関連する重要な合併症である.今回,われわれは皮下・縦隔気腫の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.</p><p>患者は52歳の男性で,口腔癌の根治的治療のため全身麻酔下で外科手術(外科的気管切開術,オトガイ下および両側顎下部郭清術,および口底悪性腫瘍切除術)を施行した.手術から4日後,患者の気管チューブを抜去し,手術から6日目に患者が激しい咳をしたために頬部および頸部から胸壁に及ぶ巨大な皮下気腫を発症した.その後,CT検査を行い頸部および胸部におよぶ,縦隔気腫を確認した.</p><p>抗菌薬の継続投与を行い,保存的に治療を行った.手術から12日後,気腫の増大等の異常所見は観察されず,全身の健康状態および創部の治癒経過は良好であったため,術後3週間後に退院した.</p>

収録刊行物

  • 歯科医学

    歯科医学 84 (1), 12-16, 2021-03-25

    大阪歯科学会

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