土壌中の不安定な密度勾配から生じる対流の模擬実験に対する線形安定解析

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タイトル別名
  • Linear stability analysis of a novel experimental simulation of convection driven by an unstable density gradient in soil
  • ドジョウ チュウ ノ フアンテイ ナ ミツド コウバイ カラ ショウジル タイリュウ ノ モギ ジッケン ニ タイスル センケイ アンテイ カイセキ

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説明

土壌中において溶液の上部が高密度になると,不安定な層が形成され対流が生じる場合がある.しかし,支配方程式の難解さのため,流れ模様の理論的な理解は限定的である.そこで,対流を発生させる比較的単純な実験を考案し,線形安定論の適用を試みた.6×14×1 cm の直方体容器に粒径 0.2 mm のガラスビーズを充填した.そして,下側半分を水で飽和し,上側半分を所定の密度に調整した NaCl 溶液で飽和した.その結果,密度界面が揺らぎフィンガーが発生した.フィンガーの平均移動速度は線形安定論の予測(飽和透水係数×溶液密度差 / 下側溶液密度)と一致した.また,フィンガーの本数は溶液密度差と非線形な関係を示した.密度界面からフィンガー先端までの距離の 2 倍で密度勾配の範囲を表したとき,対流の定常解の波数のうち大きい方がフィンガーの本数に対応することが明らかになった.

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