円運動モデルによるNICSの定量的計算

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タイトル別名
  • Semi-Quantitative Calculations of Nucleus-Independent Chemical Shift (NICS) Using a One-Dimensional Ring Model

抄録

<p>環状π電子系化合物の芳香族性の指標として使われる核磁気遮蔽定数(-NICS)のモデル計算を紹介する.実在系では化合物ごとに異なる複雑な条件がNICSの議論を複雑にしている.化合物固有の複雑性を避けて,基本原理だけが浮き出るようにするために円運動モデルを採用した.更に,古典的・概念的な記述を避けるため,フレミングの左手の法則やアンペールの法則などは使わず,円周上の電子の運動にシュレーディンガー方程式を適用した.NICS値をこのモデルの範囲内で定量的に計算した結果,ベンゼンのNICS値と半定量的な一致を得た.更に,ab-initio MO計算の結果を示し,モデル計算とab-initio計算を数値的に比較・検証した.</p>

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参考文献 (15)*注記

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