LSCの標準化を目指した若手医師への教育

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<p> 以前は腎全摘術を行っていたような腎癌症例も, 積極的にロボット補助下腎部分切除を行う様になったため若手医師が腹腔鏡認定をとるための技術を習得する機会が減ってきた. またTVM (Tension-free Vaginal Mesh) が米国FDAの勧告を受けて以降, 骨盤臓器脱手術は腹腔鏡下仙骨膣固定術 (以下LSC) を選択することが多くなり, 今や一般的な術式となった. LSCは剥離, 牽引, 縫合, 層の認識, そして助手との協調作業など腹腔鏡を行う上で必要な手技がすべて含まれている. またLSCは腹腔鏡認定医をとるために必要な症例数の一部として数える事ができる. そういった意味でも若手医師を指導するにはLSCは良い術式だと思われる. この手術は術者一人が上手くても円滑に手術を行う事は難しい. 術者と助手の協調作業が重要な鍵である. 特に助手が左手でカメラ操作を, 右手で鉗子操作を行う場合は, 助手の技量により手術の効率が左右される. そのためLSCを完遂できる医師が2人いると手術を円滑に行う事ができる. 当院ではLSC手術は術者1人, カメラと鉗子操作を行う助手1人, 膣壁の操作をヘラで行う助手1人の計3人で行っている. 若手指導の初期にはヘラ持ちをしてもらいながら手技を学び, 執刀の際は手術行程を分けて指導している. 当院のように症例数の限られた施設では, まずは1人を集中的に指導し最後まで完遂可能な医師を2人にした方が以後の若手指導に有効と考える.</p>

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