独居高齢者に対する行政のあり方に関する検討

  • 福井 弘教
    横浜国立大学大学院 環境情報学府(博士課程後期)

書誌事項

タイトル別名
  • Management of local government for older adults living alone
  • ―Comparative analysis of Setagaya-city and Kitakyusyu-city―
  • ―世田谷区と北九州市の比較を通して―

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抄録

<p> 少子高齢社会においては多くの前提が崩されることになる.多世帯構成を前提とした社会福祉の施策対応は困難となり少人数の世帯構成を前提とする必要がある.そして,憂慮すべきは最終的に独居高齢者が増加して,それに付随する社会福祉の負担や対応である.社会的弱者としての側面を持つ独居高齢者には行政の支援が不可欠となる.今後,独居高齢者に対して行政がいかに最適な施策を展開できるか検討する必要がある.人口規模,地域の高齢化率の推移が同レベルにある東京都世田谷区と福岡県北九州市の議事録データ比較(テキストマイニング)を通じて,独居高齢者が増加するなかで行政がこれまでどのような取り組みをしてきたか,今後いかなる取り組みが求められるか検討した.考察の結果,住居をはじめとした多様な支援策が析出されると同時に,独居高齢者数をはじめ孤独死者数など関連する調査が行われていないことが明らかとなった.他方,独居高齢者と共に高齢者,子と同居する高齢者など,いわば独居高齢者「予備軍」の層に対しても早期の把握,対応が求められる.</p>

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