MRIでの膜様部尿道長は経尿道的レーザー前立腺核出術術後の腹圧性尿失禁を予測する

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  • IMPACT OF MEMBRANOUS URETHRAL LENGTH IN <i>DE NOVO</i> STRESS URINARY INCONTINENCE FOLLOWING HOLMIUM LASER ENUCLEATION OF THE PROSTATE

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<p> (目的) 経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)は近年広く施行されているが,以前より手術の難度や術後の腹圧性尿失禁の発症が問題となっている.我々はMRIを用いHoLEP術後に出現する腹圧性尿失禁に膜様部尿道長が影響するかを検討した.</p><p> (対象と方法) 2013年7月から2019年4月までに前立腺肥大症の診断でHoLEPを303例に施行した.そのうち109例が当院で術前にMRIを撮影していた.認知症で評価不能であった例,術前にすでに失禁を認めていた例,MRIの撮影時に尿道カテーテルが留置されていた例を除外し,残りの計83例を対象とした.臨床因子,MRI関連因子,手術関連因子と術後腹圧性尿失禁との関連を多変量解析で検討した.</p><p> (結果) 術後腹圧性尿失禁は19例(22.9%)に見られ,平均14週で改善した.膜様部尿道長は平均17.2mmであった.単変量解析でMRIのTZ volume(>40ml),膜様部尿道長(≦17mm),手術時間(>100分),核出時間(>50分)が術後腹圧性尿失禁と関連する因子であった.多変量解析では膜様部尿道長(P<0.0001)と手術時間(P=0.023)が独立した有意な因子であった.</p><p> (結論) HoLEP術後に腹圧性尿失禁は一過性に発症することがあるが3カ月程度で消失した.術後に発症する腹圧性尿失禁の予測に術前MRIでの膜様部尿道長は有用であった.</p>

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