4.危機管理及び国防としてのワクチン産業

  • 今川 昌之
    武田薬品工業株式会社 日本ワクチン事業部 現:一般社団法人日本ワクチン産業協会 元:日本製薬工業協会バイオ医薬品委員会ワクチン実務委員会

書誌事項

タイトル別名
  • 4.Vaccine in Crisis Management and National Defense
  • 危機管理及び国防としてのワクチン産業
  • キキ カンリ オヨビ コクボウ ト シテ ノ ワクチン サンギョウ

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抄録

<p>2019 年末に中国の武漢で報告された原因不明の肺炎は,その後の研究で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が原因の肺炎と判明し COVID-19 と命名された.その感染流行は瞬く間に全世界に拡大し,2021年1月時点で感染者数は 9,000 万人を超え,死亡者数は 200 万人を超えている.人類はペストやスペイン風邪以来の未曾有の危機を迎えており,前例のないスピードでワクチンや治療薬の開発を加速させることによって COVID-19 パンデミックの終息を成し遂げようとしている一方,Vaccine Hesitancy と呼ばれるワクチン接種を躊躇する動きもみられ,接種が思うように進まないことで集団免疫獲得へのハードルが高くなっている.また,将来に備え,新興・再興感染症が蔓延した際に輸入ワクチンのみに頼ることなく,自国でワクチンの研究開発・生産できる体制を構築することは重要な課題である.本稿では,これら課題及び解決策に対して,ワクチン産業及びプライベートセクターの立場から提言する.</p>

収録刊行物

  • 薬剤疫学

    薬剤疫学 26 (1), 79-89, 2021-06-20

    一般社団法人 日本薬剤疫学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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