『とはずがたり』の『源氏物語』叙述

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書誌事項

タイトル別名
  • <i>Towazu-gatari</i> and <i>Genji-monogatari</i>: Nijō's Narration with Onna-Sannomiya's Poetical Passion
  • 『とはずがたり』の『源氏物語』叙述 : 女三宮の和歌などをめぐって
  • 『 トハズガタリ 』 ノ 『 ゲンジ モノガタリ 』 ジョジュツ : オンナ サングウ ノ ワカ ナド オ メグッテ
  • ――女三宮の和歌などをめぐって――

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抄録

<p>『とはずがたり』は次々に深刻な危機に直面する自分を描くが、表現上拠り所とするのは『源氏物語』である。女三宮と柏木の物語は、『とはずがたり』の二条と有明の月の恋の表現に多大な影響を与えた。そもそも『源氏物語』中の女三宮の歌は相愛の男女の恋歌であり、散文では書かれていない女三宮の造型に関わる。『とはずがたり』はその女三宮の歌にあらわれた心情を増幅する等、危機的状況の女君達に自分を重ね、自らを題材に、種々の虚構の操作を加えて演出し、『源氏物語』の女君達の内面を一人称で語り変えた。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 65 (7), 14-23, 2016-07-10

    日本文学協会

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