メタボローム解析を用いたナイロン6粒子のムレミカヅキモに与える影響評価
書誌事項
- タイトル別名
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- Micrometer-sized nylon 6 particles induce changes in metabolomic profiles of freshwater alga <i>Raphidocelis subcapitata</i>
抄録
<p>【目的】 マイクロプラスチック(MPs)であるポリアミド粒子は化粧品などのパーソナルケア製品等に含まれており、下水等を通して環境中へ放出される可能性が考えられることから、生物への影響が懸念される。本研究ではモデル藻類であるムレミカヅキモを用いて、2種のポリアミド粒子(ナイロン6;Ny6、ナイロン12)と他4種類MPs(低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン)が及ぼす影響を比較検討した。特にNy6がムレミカヅキモに及ぼす影響についてはメタボローム解析を行った。</p><p>【実験方法】 ムレミカヅキモ(Raphidocelis subcapitata、NIES-35)は、(国研)国立環境研究所から入手した。MPsはいずれも直径53 μm≧とし、Goodfellow社製を用いた。各種MPsをAAP培地に添加し、ムレミカヅキモの増殖を検討した。また0、6、24時間 Ny6を曝露したムレミカヅキモの細胞から代謝物を抽出後、CE-TOFMSを用いて、メタボローム解析を行った。</p><p>【結果と考察】 Ny6はムレミカヅキモの増殖を6.25 mg/Lで54.2%阻害したが、Ny12は350 mg/Lで49.2%阻害した。また他4種類のMPsは750 mg/Lでも、ムレミカヅキモの増殖にほとんど影響は見られなかった。次に、Ny6を曝露したムレミカヅキモの細胞内代謝物質の経時的変化を検討した。その結果、アミノ酸、γ-グルタミル経路、酸化ストレスに関与する代謝物の増加が顕著に確認された。Ny6粒子はムレミカヅキモを吸着することで光合成や栄養の取り込みを阻害し、飢餓状態を引き起こすことが考えられるが、その回避のためにアミノ酸代謝経路が誘導されることが推察された。またNy6はムレミカヅキモに酸化ストレスを誘導し、その防御からγ-グルタミル経路が誘導されることが推察された。</p>
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 48.1 (0), O-15-, 2021
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390289011245634432
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- NII論文ID
- 130008073657
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可