凍結面近傍の不凍水量変化に基づく凍土の水分特性曲線と不飽和透水係数の検討
書誌事項
- タイトル別名
-
- Evaluation of hydraulic properties of a frozen soil based on observed unfrozen water contents at the freezing front
- トウケツメン キンボウ ノ フトウスイリョウ ヘンカ ニ モトズク トウド ノ スイブン トクセイ キョクセン ト フホウワ トウスイ ケイスウ ノ ケントウ
この論文をさがす
抄録
不飽和シルトロームの一次元カラム凍結実験において土中の温度,水分量,圧力水頭の変化を測定し,凍土の水分特性曲線と不飽和透水係数の検討を行った.温度の低下速度が氷の成長速度を上回る凍結面近傍においては,凍土が未凍土の水分特性曲線より過剰の不凍水を持つ非平衡状態が生じた.この非平衡の水分特性曲線を用いる θ 補正モデルを提案し,水分 · 熱移動モデルによる凍結過程の水分移動を数値計算した.そして,未凍土の水分移動特性を凍土に拡張した Harlan モデル,凍土の不飽和透水係数を氷量と抑制係数で減少させる K 補正モデルと比較検討をした.Harlan モデルは,未凍土から凍土への水分移動を過大評価した.K 補正モデルは,凍結過程の水分分布を概ね再現したが,凍結面における透水係数の急激な減少のため,実測値とは異なる液状水量と圧力水頭の極端な変化が凍結面に生じた.一方,θ 補正モデルは,凍結時の液状水量と圧力水頭をよく再現し,より物理的に妥当な凍土の不飽和透水係数を評価することができた.
収録刊行物
-
- 土壌の物理性
-
土壌の物理性 116 (0), 9-18, 2010
土壌物理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390289225020900224
-
- NII論文ID
- 130008080383
-
- NII書誌ID
- AN00347581
-
- ISSN
- 24352497
- 03876012
-
- NDL書誌ID
- 10941949
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可