初等中等教育段階における児童・生徒の統計に関わる批判的思考の学年横断的な調査研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Cross-sectional Survey on Students' Critical Thinking Related to Statistics at Primary and Secondary School Levels
  • ショトウ チュウトウ キョウイク ダンカイ ニ オケル ジドウ ・ セイト ノ トウケイ ニ カカワル ヒハンテキ シコウ ノ ガクネン オウダンテキ ナ チョウサ ケンキュウ

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抄録

<p> 本研究では,日本の初等中等教育段階における児童・生徒の統計に関わる批判的思考の学年横断的な実態について明らかにすることを目的とする.この目的を達成するために,統計的問題解決における批判的思考に着目して調査問題を開発・実施し,その通過率をカイ二乗検定及び多重比較を用いて分析した.その結果,児童・生徒の学年横断的な実態について,1 統計に関わる批判的思考は学年進行に応じて高まる傾向があること,2 小中段階では棒グラフの縦軸の一部の省略に比べ,折れ線グラフの横軸の目盛りの取り方を批判的に考察することに課題があること,3 直接的な因果関係がない場合に,半数以上の児童・生徒は二次元表の数値に言及せずに批判的に説明すること,4 帯グラフにおける実数と割合を関連付けて考察することに課題があること,5 標本の取り方が無作為でない調査結果を批判的に考察することは,標本調査の学習以前の学年段階でも良好であること,の5 つの点が明らかになった.</p>

収録刊行物

  • 日本数学教育会雑誌

    日本数学教育会雑誌 102 (9), 4-16, 2020-09-01

    公益社団法人 日本数学教育学会(旧 社団法人 日本数学教育会)

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