糖尿病性ケトアシドーシスから心肺停止を来したが救命し画像経過も観察しえた高齢発症劇症1型糖尿病の1例

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タイトル別名
  • A case of fulminant type 1 diabetes mellitus in an elderly patient who developed cardiopulmonary arrest from diabetic ketoacidosis and whose imaging course was monitored
  • トウニョウビョウセイ ケトアシドーシス カラ シンハイ テイシ オ キタシタ ガ キュウメイ シ ガゾウ ケイカ モ カンサツ シエタ コウレイ ハッショウゲキショウ 1ガタ トウニョウビョウ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は71歳男性.高血圧症で近医通院中,これまで糖尿病診断歴はなかった.X年12月末頃上気道症状を認め数日後近医で内服加療を受けた.数日後嘔吐,下痢を生じ,前医受診し胃腸炎を疑われ投薬を受けた.翌朝,倦怠感,腹部膨満感を主訴に当院来院,診察し検査待ちの間にトイレで突然呼吸停止を来した.</p><p>来院時検査では随時血糖1,385 mg/dl,動脈血pH 6.885(後に血清ケトン体の上昇も確認)および高カリウム(K)血症を認め,糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)から,高K血症による心室細動により心肺停止に至ったものと考えられた.速やかに心肺蘇生を施行し救命し得た後,入院のもとDKAの加療を行った.HbA1c7.1%(NGSP),尿中Cペプチド,血中Cペプチドは感度以下,抗GAD抗体陰性,抗IA-2抗体陰性であり,劇症1型糖尿病と診断した.高齢発症劇症1型糖尿病の蘇生例はまれであり,画像経過を観察しえた点も興味深く報告する.</p>

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参考文献 (13)*注記

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