大学生の乾燥野菜の利用状況と野菜摂取量の増加に繋がる食教育の検討

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タイトル別名
  • A survey of dried vegetable use, and education program for purpose of higher consumption of vegetables, in university students
  • ダイガクセイ ノ カンソウ ヤサイ ノ リヨウ ジョウキョウ ト ヤサイ セッシュリョウ ノ ゾウカ ニ ツナガル ショク キョウイク ノ ケントウ

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抄録

<p>【目的】野菜の水分の一部分、あるいは大部分を除去した乾燥野菜は、簡便性、栄養性、嗜好性、経済性において利点をもっており、大学生の野菜摂取不足の改善に向けて、簡便に調理できる乾燥野菜の利用が野菜摂取量の増加に繋がる良い方策ではないかと考えられる。そこで本研究では、乾燥野菜による野菜摂取量の増加を図るために必要な食教育のあり方について検討することを目的として、大学生の乾燥野菜の利用状況、乾燥野菜に対するイメージ等に関する質問紙調査を行うとともに、乾燥野菜の理解と利用促進に向けた教育を実施した。</p><p>【方法】N大学在籍の学生367名(男性152名、女性215名)を対象に、2019年11月〜2020年1月に食に関する講義の中で自記式質問紙法により調査を実施した。男女間の比較及び乾燥野菜の利用頻度との関連性をχ2検定により解析した。統計処理にはIBM SPSS Statistics 25を用いた。さらに、教育学部学生15名による乾燥野菜を用いたレシピの検討と調理実習を行った。</p><p>【結果】 乾燥野菜の食経験は、日本食品標準成分表の収載品目では男女ともに比較的多く、その他の乾燥野菜では50〜60%程度であった。日常の料理の中で乾燥野菜を「よく使う」「たまに使う」と回答した割合は約30%で利用頻度は低かったが、味、栄養、使いやすさに関して過半数が良いイメージを持っており、利用頻度が高いグループでより顕著であった。また、レシピの存在や調理の簡便性が乾燥野菜の利用促進に必要であることが明らかになった。乾燥野菜を用いたレシピの提案と調理実習は、乾燥野菜の味や食感などの特徴に学生が気付くことができ、野菜摂取量の増加に繋がる有効な教育と考えられる。</p>

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