福井県における麹の利用に関する実態調査

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  • Survey on the actual conditions of koji use in Fukui Prefecture

抄録

<p>【目的】福井県をはじめ全国で古くから各家庭の味や作り方で後世に受け継がれている麹を使った料理がある。本研究では、福井県における若い世代の家庭が「麹を使った調味料」「麹を使った郷土料理」をどれほど利用・喫食しているかについて明らかにする。</p><p>【方法】福井県をはじめ全国で受け継がれているだろう麹の料理について「日本の食生活全集聞き書き」47冊を用いて文献調査を行った。次に、県内に住む大学生290名を対象に「麹を使った調味料」「麹を使った郷土料理」についてアンケート調査(WEBで回答)を実施した。</p><p>【結果】麹を利用した郷土料理の品数は、秋田県が25品と最も多く、北海道が21品、山形県17品と多く、福井県が11品(18位中7位)であった。秋田県、北海道、青森県では「漬物」が多く、福井県は「すし」が多い傾向がみられた。福井県内の麹を使った調味料は、味噌が「週に3〜4回」(31.7%)の利用が多かった。その他の調味料の利用は、「なし」が多かったが、その中で塩麹が「年に数回」(24.4%)の利用があった。麹を使った調味料の入手方法は、利用する約2割程度の人が「手作り」「もらう」であった。麹を使った郷土料理は、いずれも「利用なし」と回答する人が約8割を超えた。その中で、野菜の麹漬けは「年に数回」(12.2%)、「月に数回」(8.9%)、「週に1~2回」(2.4%)の利用、さばのなれずしは「年に数回」(16.3%)、「月に数回」(3.3%)の利用がみられ、これらは割と食べられていた。麹を使った郷土料理の入手方法は、利用する約3~4割程度の人が「手作り」「もらう」であった。麹を使った調味料や郷土料理を手作りする理由としては、「昔からの習慣だから」「美味しいから」があげられた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390289302761467648
  • NII論文ID
    130008085524
  • DOI
    10.11402/ajscs.32.0_109
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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