顔面へのヒアルロン酸製剤注入によって顔面と四肢に異物肉芽腫が多発した1 例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Multiple Foreign Body Granulomas Developed on the Face and Extremities Caused by Injection with Hyaluronic Acid Fillers into Face
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説明
<p>69歳,女性。基礎疾患に好酸球性筋膜炎があり,プレドニゾロン(以下 PSL)7.5mgを内服していた。初診の 1 ヶ月前に美容外科で両口角部にヒアルロン酸製剤の注入による施術を受けた。その 1 週間後に注入部位に疼痛を伴う紅斑,硬結が出現し,同科でヒアルロニダーゼを注入された。その後,顔面や四肢の非注入部位にも浸潤を伴う紅斑が出現したため,当科を紹介された。右大腿の硬結を伴う紅斑を生検したところ,病理組織学的に真皮深層から脂肪組織に異物肉芽腫の所見を認めた。 PSL の投与量を 22.5mg/日に増量することによって症状が軽快したため,12 mg/日まで漸減して経過観察中である。国内外の文献で,ヒアルロン酸製剤注入による異物肉芽腫の報告はあるものの,ほとんどが注入部位に一致していた。自験例は注入部位以外に異物肉芽腫が多発性に出現した稀な症例であり,基礎疾患である好酸球性筋膜炎との関連も示唆される。 (皮膚の科学,20 : 104-109, 2021)</p>
収録刊行物
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- 皮膚の科学
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皮膚の科学 20 (2), 104-109, 2021
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390289321269614208
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- NII論文ID
- 130008086177
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- ISSN
- 18839614
- 13471813
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可