コロナ禍を乗り切るための会計データの活用

書誌事項

タイトル別名
  • Accounting Lifeline
  • 中小企業会計学会第8回全国大会基調講演 コロナ禍を乗り切るための会計データの活用 : 不況を乗り切る処方箋
  • チュウショウ キギョウ カイケイ ガッカイ ダイ8カイ ゼンコク タイカイ キチョウ コウエン コロナ カ オ ノリキル タメ ノ カイケイ データ ノ カツヨウ : フキョウ オ ノリキル ショホウセン
  • How SMEs can survive the Covid-19 recession
  • ―不況を乗り切る処方箋―

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抄録

<p> 未曾有の不況の到来。新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって,数多くの中小企業は事業活動の縮小を余儀なくされ,存亡の危機に立たされることになった。外出自粛に伴う消費の低迷により,外食産業や観光業を中心に日本経済はかつてない苦境に直面している。政府発表では,2020年4 ~ 6 月期の実質GDP(国内総生産)の速報値は,年率換算で27.8%減少し,戦後最悪の落ち込みを記録している。</p> <p> 政府の助成金や緊急融資によって当面の資金を確保できた中小企業も,このいつ終わるのかわからない不況を乗り切るために必要な対策を取らなければならない。</p> <p> 中小企業がこの苦境を乗り越えるには,経営の羅針盤となる「適時・正確な会計帳簿」と「中期経営計画」,そして何よりも「資金」が必要になる。つまり,「会計の力」こそが,不況を乗り切る処方箋だと言える。しかし,多くの中小企業では会計に関する専門知識を有する人材が不足しているため,この処方箋を手に入れることができていない。</p> <p> これらの課題を解決し,難局を乗り越えて行くには,中小企業の社長自らが,経営に必要となる数値情報をリアルタイムに確認でき,迅速に意思決定できる経営環境を整える必要がある。そのためには,税理士等の会計専門家と会計ソフトを始めとするICTの活用が必須の条件だ。また,自社で作成した「会計帳簿」と「中期経営計画」を取引銀行に説明することで,銀行との信頼関係を構築することも重要である。</p> <p> 株式会社TKCは,こういった中小企業の経営課題を解決するために,全国の会計事務所を通じて,どのような支援を展開しようとしているのか? 2020 年10 月4 日にオンライン開催された「中小企業会計学会第8回全国大会」で講演した内容をご紹介する。</p>

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