人工降雨下で形成された水田転換畑作土のクラストの性質と土壌の諸特性の関係

  • 小原 洋
    農業•食品産業技術研究機構中央農業総合研究センター北陸研究センター
  • 高橋 智紀
    農業•食品産業技術研究機構中央農業総合研究センター北陸研究センター
  • 細川 寿
    農業•食品産業技術研究機構中央農業総合研究センター北陸研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Properties of Surface Crusts of Converted Paddy Soils Formed under Simulated Rainfall
  • ジンコウ コウウカ デ ケイセイサレタ スイデン テンカン ハタサクド ノ クラスト ノ セイシツ ト ドジョウ ノ ショトクセイ ノ カンケイ

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抄録

大豆は水田の転換作物として広く全国的に栽培されているが,東海,西南日本,北海道等でクラストによる発芽不良が問題となっている。本研究では,土壌の性質からクラストの障害が起こりやすさを推定する上での基礎的知見を得るため,全国から収集した土壌27点を用いて,人工降雨装置によりクラス卜発生させ,その特徴と土壌の理化学性•粘土鉱物との関係を調べた。37 mm/時の人工降雨により,全サンプルで形態的にはクラストと見なされるもの(2サンプルでは部分的)が形成された。クラストの性質と 土壌の性質の間の関係では,透水性低下率は耐水性団粒平均直径との間で最も高い相関を示した。クラストの硬度は,シルト含量と正の相関,酸性シュウ酸塩可溶A1と負の相関を示した。亀裂面積は主に粒径組成と相関が認められた。クラストの性質と粘土鉱物との関係では,カオリナイトとバーミキュライトのX線ピークが不明瞭な土壌及びスメクタイトのピークがきわめて明瞭な土壌で硬度が低いという関係が認められた。

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