水田土壌のEh測定に用いる白金電極の反応

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タイトル別名
  • Reaction of a Platinum Electrode for the Measurement of Redox Potential of Paddy Soil
  • スイデン ドジョウ ノ Eh ソクテイ ニ モチイル ハッキン デンキョク ノ ハンノウ

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抄録

湛水下の土壌Ehはこれまで,水田における脱窒現象や水稲の生育環境を調べるために測定されてきた。このなかで,湛水下の土壌Eh測定は,センサー設置後,測定値が一定になるまでに長時間を要することや,場所によりデータが異なることなど多くの問題点がこれまで指摘されてきている。しかし,この原因については十分明らかにされていない。そこで,酸化還元電位を計測する白金電極表面および電極周辺での状態を明らかにするため,サイクリックボルタンメトリーを用いて調べた。試料は山形大学農場の水田土壌を用いた。この結果,上記の問題点は,センサー表面における電気化学反応と土壌中の拡散速度の2つが関与していることを明らかにした。すなわち,白金電極表面に酸化や還元物質が吸着すること,土壌中の酸化還元に関与する物質の拡散速度が極めて小さいことを明らかにした。

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